かなり古くから人が住んでいた
奈良県の真ん中、磯城郡田原本町に
江戸時代からの老舗のお味噌屋さんがあります。
嶋田味噌
道路にこのようなものが立っていても違和感のない
遺跡なども多い古くから栄えた地域にあります
ここだ！
毎年恒例のお味噌の会に来られる方には
麹でおなじみの
嶋田味噌さんです
3ヶ月ほど前から
麹室をちらっとでも見せていただけたらと
お願いしてあって
とても楽しみにしていました
19代目当主の嶋田さん
動きが機敏すぎて、蔵ではぶれた画像ばかりになってしまうほど
お元気な方
お年を聞いてびっくりです
奥さまも肌がつるっつる
やはり麹の力は大きいでしょうねぇ
蔵に通じているお宅にもおじゃまさせていただきましたが
お家全体が甘くいい香りでした
大豆をゆでているところ
お味噌や麹の販売のほか、
一年を通して何回もお味噌作り教室もされています
ご飯を蒸す大きなお釜
やはり麹にするお米は炊かずに蒸さないといけないそうです
麹室
ここで麹が醸されます
このレンガなどに麹菌がいっぱいついています
このように！
麹にするのに
種麹も使われているのですが
嶋田味噌さんの麹は
この蔵付きの麹菌との合作で
使われたことのある方なら納得される
あのフルーティーないい香りの麹になるのです
湿度と、そして温度管理に
細心の注意をはらわれているそうです
ここで大豆をなめらかにつぶされています
もともとは、お醤油も作られていて
お醤油の割合の方が多かったそうですが
先代のときにお味噌だけにしぼられたそうです
嶋田さんは
東京などで企業にお勤め後
定年されてから
継がれたんです
なのに
どこにご一緒していても
「嶋田さーん」
「あっ、嶋田さん」
「あれ、嶋田さん」と
あちこちから声がかかるのは
老舗のご主人というだけではなくて
数々のお味噌教室などを開かれたりして
地域に貢献されてきたから
風がふわ〜っと気持ちよく抜ける渡り廊下
向かって左がお味噌蔵
右が元お醤油蔵だったところ
この下の部分も麹菌のような
うぐいす色をしていますねぇ
とても、とてもおいそがしい方なのに
「どこ行きたいの？」と
一日ご一緒していただきました
ここは昔、蘇我馬子に討たれた
物部守屋の直系の子孫の方が宮司さんをされている
村屋坐弥冨都比売神社
境内社
桜井市の大神神社
拝殿前の鳥居が独特
この大神神社には本殿がなくて
山そのもの、三輪山をご神体としてお祀りしています
境内社の狭井神社から
社務所に申し込みをして
ご神体山である
三輪山に登ることができます
わたしは何度もお参りしているものの
山に入ったことはありません
嶋田さんが何気なく話してくださった
お勤めされていた時の
お客さんとのやりとりや
嶋田味噌当主としてのご経験や
春日大社にお味噌を奉納したいきさつなどは
どれも深く響いて
これからもくりかえし思い出すであろう
ありがたいお話ばかり
やはり、これからは
まっとうに
真っ当なことをされている方のもとに
人は集まるのです
翌日の夕方に気になっていた
嶋田さん、田原本の産土神の
津島神社に駆け足で行ってきました
創建は平安時代だけれど
それどころじゃない雰囲気
社殿ができるずっと前から祈りの場だったのかもしれません
いろんな神様がていねいに祀られていました
「くさがみ」とはどんな神様なのでしょう
くさ神
京都、八坂神社と同じ御神紋をもつ
この津島神社では
八坂神社と同じ「祇園祭」が行われ
御祭神も同じスサノオノミコトなんです
いずれにしましても
古代からおそらく大陸から人が入ってきた
かなり古くから栄えた場所の中心地に
嶋田味噌さんはありました
まほろばの麹菌を
分けてもらって
お味噌としていただいているのだなぁ
ありがたい。
古代の足跡（2）へ続きます
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